出会いとか

酒屋で働きたい。酒屋っていうか床がフローリング?で照明が落ちついた感じのちょっとオシャレなかんじの酒屋ってあるじゃないですか。いろんな輸入物のおつまみとか売ってるような。今日そういう店に這入って(這入って)いったんですけどもそれは酒を買うためではなくピクルスを買うためでなぜピクルスを欲したのかといえばタルタルソースを作りたかったからなのだがなぜタルタルソースかという問いは不毛な問いになる、つまりそこで行き止まる。とにかく僕はそんなオシャレ酒屋に入っていって、入って行ったんだがそこは何度か入ったことがあったのであまり抵抗なく入って行ったんだがそこのバイトの店員さんが女性でメガネで細身でとてもかわいらしい感じであった。いやメガネで細身の女性を俺は所謂タイプとするわけではないのだがそれはどうでもいいのだが、
要するにそうした折、俺は彼女になんらかのアプローチをかけることができなくて、それって社会がおかしいんじゃないのと思う。えっ。
そうしたかわいらしい女性を見たとき俺は彼女とおはなししたりメールアドレスを交換したりしたいと思うしそうしたきっかけがあって恋愛ひいては結婚そして所帯をもつとかいう社会的基盤もはじめて可能になると思うのだが、しかしそのはじめの段階でつまずいてしまう。要は俺はナンパがしたいと言ってるに等しいわけだが、だけど実際そうではないか? ツイッター2ch を開けば日本にはこんなにいろんな人がいることを教えてくれるしデジタルネイティヴとまではいかずともデジタルペラペラなわれわれはそのことを当然としている。世界には頭のおかしい人とかすてきな人がたくさんいて、インターネットでは彼ら彼女らの頭のなかを覗くことが容易にできる。ふつうの人の頭のなかだっていくらでも見れる。伝統的な順序としては、頭のなかを覗く、相手の思想を知る、ということは、顔を合わせて表面的な話を何度か繰り返して、一緒に過ごす時間があるていど蓄積されてその後にやっとくる段階だと思うのだが、インターネット時代に生きるわれわれはいきなり他人の思想を知ることになる。それが他者との接触においてあたりまえになっている。だから実際でリアルで人と知り合うときのこの乗り越えなきゃいけない壁の厚さ・多さを目の当たりにするとびっくりする。
いや。というか。なぜここで声をかけられないのか、ということなのですよ。話題にしたいのは。そしてその問いに対する答えは、「社会がそのへんのルールを定めていないから」となる。もうちょい突っ込んで言えば、そういうのぜんぜん教育されてないから。いや、やりかたがわからないんなら学べばいいんだけど、もっと具合の悪いことには、こういう場合――レジで会計してもらってる場合――客と店員という関係――において、業務に関係ない話を“してはいけない”気がするのだ。まあ実際迷惑かもねあっち側からしたら、というのは今冷静になって思ったけどそれとは別に、店に客として入ってきた俺は徹頭徹尾「客」を演じ切らなければならない、という意識がどうもある。そして客はお買い物に関係ない話を店員にもちかけたりしない。
社会のルールって基本的に「最低限しなければならない/してはならないこと」を規定するものであって、それを守ってさえいればその枠内で自由にいろんなことをしていい性質のものだと思うんですけど、僕はそのへんをどうも曲解していて、社会のルールに定められてること、きっかりそれだけを自分はすべきである、というように捉えてる部分がある。そこにくるとお客が店員に商品と関係ない話するのはルールブックのどこにも書いてないので、そういうのは実行しようもない。
とまあだいたいこんな感じ。もっときちんと整理しようとすればできるけど疲れたのでここまで。とりあえず俺はナンパがしたいようなのでそのへんの HowTo から入るとよいと思った。あああと最初の酒屋で働きたいのはけっこう前っからで、飲み物を扱う職場が好ましいのとオーソドックスなレジ打ち的な接客業をやっぱりやっときたいので。「いらっしゃいませー」「ありがとうございましたー」を言う練習がやりたい。