近況(物理はじめました)

原発のニュースがいまいちわからんので物理学の基礎をひととおりやることにした。いや、すこし正確でない。原発のニュースがよくわかってない、というより、僕はそれらをきちんと読んでいない。大学入ってからこのかた理論的な意義をもつ文章以外に対するモチベーションが低くて、新聞を読むこともなかなか習慣づけられない。それと同様にして原発のニュースも結局きちんと読んでいない。自分の身にも関わるかもしれない話であるにもかかわらず、 Twitter に流れてくる断片的な情報をジュースにして「今のとこそれほど危険ではない」という認識で一応満足してしまっている。
原発のニュースを読むために物理学の基礎をやることが遠回りになるどころか直接の解決を与えないことはどこかで気づいてはいる。結局、うまいきっかけを見つけて、かねてからやろうとおもっていた物理の勉強をはじめた、というのが描写としては妥当なところだったりする。ただ物理と原発が無関係と言えないくらいの関連をもつことは事実だろうし、ひととおりの物理を知っておくことは早晩しておかなければならないだろうとも思っている。
テキスト?『新・物理入門』です。駿台文庫。高校の物理。もちろん、本を選ぶにあたって「これしかない」と言うのはいつも嘘なんだけども、そのセレクションをあるていど正当化することはできる。物理の教科書といって僕が思いつくのは、『ファインマン物理学』ないし Halliday の『物理学の基礎』なんだけども、これらはでかい&厚い(前者は五分冊、後者は三分冊;原書だとまた違うけども)ということがあり、まずは比較的コンパクトな本でひととおり外観を得ておきたかった。かつ、理論の具体的な展開もほしかったので、これ。ちょっと読んでみたが科学史も書いてる研究者らしい厳密さ・簡潔さで、きちんと納得しつつ進められそう。
なお、春休み中進めていた『論理学をつくる』は、 III 章まで終わらせて区切りつけました。完全性定理を証明して、これで現代論理学の基本をひととおり見たことになるもよう。残る IV 章では様相論理が出てくるので『言語哲学大全 III 』を読む前にやっておきたいが、こいつにたどりつくのはまだしばらくかかりそう(当初の予定とはだいぶちがう、哲学の道は長い……;じつは『言語哲学大全』 I から読み直し中)なので、しばらくは物理をやる気でいる。
あとまあ地震のことなんですけども、自分としては今回の件でかえって「自分に向いていることをきちんと見定めよう」「自分がそこに適するような場所を探そう」という気分が強くなったように思う。進路を考えるにあたり。